隠退牧師の徒然記<579>

牧師の隠退徒然記(2016年3月1日~)<579>
2021年4月5日「再び新しい世界が与えられ」

聖書の言葉
天使は婦人たちに言われた。「あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。」
(マタイによる福音書28章5、6節)


もはや冬枯れの状況は見られなくなった。我が家の庭は広くもないが、芽生えてきた草花で緑の原になっている。今は蕗の葉が一面というところ。スペイン・バルセロナ在住の娘の羊子が一時帰国しているが、蕗を食したいと収穫すること二度三度。収穫しても収穫しても蕗の庭なのだ。芽生えているのはこの庭の草花ばかりではなく、見渡せば春爛漫の景色ということだ。4月ともなれば、春も盛りの季節なのである。春は眠っていた自然界が、一斉に目覚め、活動始めるので、力をいただくようでもある。そして、すべてが新しく歩みだした時、その意味を示されるのはキリスト教の人々なのである。春はイースターをお祝いするからだ。今年は4月4日にイエス・キリストの復活祭、イースターを迎えている。
キリスト教は年間を通して三つの大きなお祭りを喜んでいる。クリスマスは言うまでもないことで、むしろキリスト教より社会の方が盛大にクリスマスを喜んでいる。クリスマスは12月であり、春になれば、3月の終わりから4月の半ばころの間にイースターを迎えることになる。しかし、イースターのお祝いは社会的には浸透していない。キリスト教の人々が信仰において喜び、お祝いをしているのである。もう一つのお祭りは聖霊降臨祭、ペンテコステである。イエス様の復活後、50日後とされているが、復活されたイエス様が天に昇られ、聖霊としてお弟子さんたちに降ったお祝いなのだ。この聖霊降臨祭については社会の皆さんもご存知ではなく、キリスト教の人々も聖霊降臨を喜びつつもお祝いするほどのイベントはない。
その復活祭であるが、クリスマスのようには大騒ぎはしないが、それなりにお祝いをしている。イースターにはイースターエッグと言い、デコレーションエッグが贈られる。ゆで卵にイースターに関わるシールを貼り、きれいに包装して配布されるのである。以前、その装飾であるが、卵に直接マジックインク等で絵を描いたり、お祝いの言葉を書いたりしていた。マジックインクなので、インクが中まで染み込んで卵が食べられなくなるのである。きれいに装飾されていても、イースターの喜びとしていただくことである。以後、マジックインクで装飾するのを止め、シールを貼ることにしている。
卵には何も装飾を施さないで、きれいなセロファン紙で包み、カードを付けることもイースターエッグなのである。六浦谷間の集会として、このイースターエッグを作ってはお祝いしている。大塚平安教会在任の頃、連れ合いのスミさんがイースターエッグをご近所の皆さんに配ったものである。中には、昔、子供の頃、教会学校に出席されていた方もおられ、懐かしく、喜んでくださっていたのであった。今は、ご近所に配ることはないが、毎週日曜日には讃美歌がうたわれるので、それなりに受け止めて下さっているのである。

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お祝いのイースターエッグ。カードは源平桃の花と鈴木家であるが、その裏には孫の義也君が楽しい絵を描いて。

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