隠退牧師の徒然記<536>

牧師の徒然記(2016年3月1日~)<536>
2020年6月9日「コロナによる新しい取り組み」


聖書の言葉
新しい歌を主に向かって歌え。主の慈しみに生きる人の集いで賛美の歌をうたえ。
詩編149編1節)


新型コロナウィルス感染予防のため、幼稚園の執務を休み、自宅にて過ごすことが多くなった時、休養が生活のリズムになり、動き回ることが億劫になったようだ。6月6日、幼稚園は入園式を延期にしていたが、いよいよ実施することにした。6月になって、非常事態宣言が解除されたこともあり、どこの幼稚園も入園式を開催することになる。本来、幼稚園の入園式にしても、小学校の入学式には、在園生や在校生が新入園児、新入生を迎える体制である。従って会場である講堂、体育館には大勢の皆さんが集い、盛大な入園式、入学式が行われるのである。新入園児の両親と共におじいちゃんやおばあちんゃも出席する。小学校 の入学式では、在園していた幼稚園の園長先生や担任の先生もお祝いに出席する。町の名士とか、通学の見守り隊のおじさんたちも出席するのである。そういう入園式、入学式が通例であったが、今年は例年のような入園式、入学式ができないのである。6月になってようやく入園式を開催することができるようになったが、出席は新入園児と共に保護者1名に限らせていただいている。在園生のお迎えもなく、式そのものを短くしている。園長先生のお話も、あっという間に終わる。保護者の席も間隔を開けている。20分もすれば終わりなのである。それでも記念でもあり、入園記念写真は写しておいた。いよいよ幼稚園が始まるが、しばらくは分散登園である。一クラスの登園は週に二回であり、いずれも午前保育である。従って、しばらくは全園児が一緒に過ごすことはなく、同じ年代でお友達と過ごすことになる。二学期からは通常の園生活ができることを願っている。
 ところで幼稚園の入園式の持ち方について、求められて意見を述べたことがある。昨年の末の頃、キリスト教保育連盟神奈川部会の機関誌に「入園式の持ち方」について意見を求められ、執筆することになった。昨年の暮れに執筆したが、機関誌が発行されたのは3月も終わりの頃である。ちょうど入園式の準備の頃であるが、しかし、多くの幼稚園は入園式を開催できないまま今日に至っていることである。実は、原稿を書いたころは新型コロナウィルス感染予防等の取り組みは一切なかったのである。かねがね入園式はできるだけ簡素化すべきであると思っていたので、一つの取り組みを紹介しながら、本当に短い入園式を示したのである。一つの問題提起であったが、今は実際にその取り組みを取り入れる結果になったのであった。今回は、その問題提起の「入園式の持ち方」を紹介しておこう。

「入園式の持ち方(一考察)」~あるお母さんの入園式の感想~
伊勢原幼稚園 園長・鈴木伸治
今日はわが家の子どもの弟の入園式です。姉とは異なる幼稚園に入りました。いくつか心に残りました。幼稚園に行きますと、先生が入り口に立っておられ、子供の名前を呼んで迎えてくれました。まだ入園してないのに、良く名前を知っていると思いました。入園願書に写真を貼っているので、それで覚えてくださったのでしょう。姉の幼稚園ではホールの式場で行われ、年長組や年中組のお友達が座っていました。新入園児は在園児の前に導かれたのでした。しかし、弟の幼稚園では式場ではなく教室で行われました。そこには在園生がいませんでした。保護者と一緒に座りました。やがて、入園式が始まりました。みんなで「チューリップ」の歌をうたい、一人ひとり名前を呼ばれ、弟も大きな声で返事をすることができました。園長先生のお話しです。「皆さん、今日から幼稚園のお友達になりました。毎日楽しく過ごしましょう。」と言われ。それだけでした。次に在園児が入ってきて、歓迎の歌をうたってくれました。最後に先生がバッチを付けてくれました。その後、手遊びがあり、それで入園式は終わりです。記念写真の撮影はありません。そのことは連絡されており、入園式は普段の服で登園してくださいということでした。姉の幼稚園の入園式では、園長先生のお話は、とても良いお話しでしたが、長かったようです。来賓の紹介、祝辞をいただき、祝電の披露等一時間半を要しました。それに対して弟の幼稚園は30分も要しませんでした。入園式の帰り、何度も幼稚園を振り返りながら帰途についたわが子でした。明日からの幼稚園生活に、親として希望を持った次第です。

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YouTubeで幼稚園で過ごすことを励ましている。

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コロナが流行る前に、入園式を短くすることを提案していた。
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サグラダ・ファミリアのミサも、ようやく行われるようになる。
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バルセロナ在住の羊子家族も、徐々に感染予防が解除されつつあり、元気に過ごしている。
noburahamu2.hatenadiary.org