隠退牧師の徒然記<699>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日~)<699>
2023年7月24日「先輩も後輩もないのであるが」

聖書の言葉
このように、後にいる者が先になり、先にいる者が後になる。
(マタイによる福音書20章16節)

お招きをいただいのは一度のみであったが、印象深く示されている。横浜の野毛山教会である。こちらの教会は日本基督教団ではないので、交流がないのであるが、前任の牧師とは親しくお交わりをしていた。前任の牧師は県立高校の先輩であるが、神学校の卒業に関してはこちらが先輩になる。二人が会うと先輩を言い合うということである。教派が異なっているが、神奈川県の幼稚園協会に所属しているので、この関係でお交わりがあったのである。そのため何度か教会、幼稚園を訪問している。その後、この教会の牧師、園長が病床となり、娘婿にあたる方が牧師、園長に就任したのである。この方も同じ神学校の後輩になる。ところがこの娘婿の牧師とは教会関係でもなく、幼稚園関係でもない活動で力を合わせることになる。以前より神奈川県内にキリスト者の高齢ホームを建設しようと活動が始まる。結局、神奈川教区としての取り組みではなく、有志の取り組みとなり、秦野に立ち上げたのである。こちらはハード面の施設管理はできないが、牧会的な立場として企業と組んで立ち上げたのである。その開設式に臨んだものの、その頃に日本基督教団の総会書記に選任され、老人施設での活動は委員として名を連ねているものの活動ができなかったのである。そして、ようやく日本基督教団の書記としてのお勤めが終わったので、改めてキリスト者老人ホームの活動に加わったのである。その委員会に野毛山教会牧師、幼稚園園長でもある前任の娘婿の牧師が委員として加わっていたのである。委員会は年に四回程度開催しており、その都度お交わりがあった。そして、その先生が教会の礼拝説教者としてお招き下さったのである。前任の牧師とのお交わりが、教会にも何度かお訪ねしている。しかし、教派も異なるので、まさかこちらの教会で説教をすることなど思いもしなかった。野毛山は遊園地あり、動物園ありで楽しい場所でもある。しかしまた葬祭場もあり、何かと訪れる場所でもある。こちらにあるホテルが会場で幼稚園の教師研修会が何度か開かれている。それらは前任の牧師、園長が幼稚園協会の会長でもあったので、野毛山を何かと利用させてくれたのである。お招きをいただいたのは2016年8月21日であり、暑いさ中でもあり、また夏のお出かけの方も多いということであったが、皆さんと共に礼拝をささげさせていただいたのである。清水ヶ丘教会と共に横浜の中心地にある教会で礼拝のお勤めができたことを喜び、感謝しているのである。この野毛山教会を思い出す限り、前任の牧師、園長と、どちらが先輩なのか、後輩なのか、言い合ったことが懐かしく思い出されるのであった。

野毛山教会のたたずまい
礼拝堂の内部
お招きいただいたのは2016年8月21日

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