隠退牧師の徒然記(2016年3月1日~)<562>
2020年12月8日「光り輝く季節となり」
聖書の言葉
天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日、ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」
(ルカによる福音書2章10-11節)
今年もクリスマスの時期となっている。しかし、今年は例年のような華やかな飾りつけは見かけないようである。やはりコロナウィルス感染予防のため、人との接触を避けるためであろう。商店でありながら、お客さんはあまり来なくても良いですよ、というわけでもないと思うが。それでもクリスマスのイルミネーションが賑やかになっていることは確かである。もっとも、最近は、イルミネーションはクリスマスに限らず、町の賑わいのために設置されているようである。特に年末ということ、また冬を飾るものとしてのイルミネーションとの意味合いが強いようである。イルミネーションは確かにきれいだと思う。たくさんの電飾は、人間は光や明るさを求めているので、イルミネーションの輝きは心を喜ばせるのであろう。しかし、その輝きが度を超すこともある。電飾をたくさんつけることだけでも心を踊ろされるのであるが、あまりいろいろな色合いがあると、心を閉ざしてしまうのだ。地域や町の輝きでもあるが、住宅街でも個人の家で華やかにイルミネーション飾りをつけている。。
イルミネーションの輝きは日本ばかりではなく、世界のいたるところで飾られているようである。飾られているイルミネーションでも、心に残る電飾を示されている。スペイン・バルセロナに何度か滞在したが、2014年には10月から翌年の1月まで滞在している。その期間は年末年始であり、クリスマスの過ごし方を経験したのであった。11月の中旬あたりから、街の通りで、何かと工事をしているのを見かけていた。そして、11月の末から待降節が始まったとき、夜の町はきれいなイルミネーションの輝きを見るのである。スペインはキリスト教のカトリックの国であり、キリスト教の暦に合わせてクリスマスの準備が始まるのである。11月の終わりから待降節、アドベントという暦になる。クリスマスの四週間前から始まるのであり、この時からクリスマスの季節になるのである。その前は、クリスマス飾りは行わないということである。待降節になったと同時に、街中がクリスマス飾りとなる。もっとも日本のように、商店の中に華やかにクリスマス飾りをつけることはない。ツリー等も飾らない。むしろイルミネーションやクリスマスツリーは街が飾りつけるのである。それぞれの街の通りは、いろいろなイルミネーションが付けられる。それぞれの街の通りがイルミネーションを競っているようである。しかし、イルミネーションは華やかなものではなく、静かにクリスマスを待望している、という感じである。
クリスマスとは、暗い世の中にイエス・キリストが現れて、人々に光の喜びを与えたのであった。今年は新型コロナウィルス感染予防のため、心を暗くして歩んでいるのであるが、いよいよ光りが到来したのである。喜びつつ歩みたいと示されている。