隠退牧師の徒然記<669>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日~)時<669>
2022年12月26日「OUTLOOKが終わりを迎え」

聖書の言葉
あなたは寄留者を虐げてはならない。 (出エジプト記23章9節)


2022年12月になって、ようやく二つのOUTLOOKが終わりを迎えた。一つはキリスト者の高齢者ホームへの取り組みであった。「神の庭・サンフォーレ」を支える取り組みである。日本基督教団神奈川教区の宣教部委員長をしている頃、神奈川教区内にキリスト教高齢者ホームを建設する取り組みが始まった。調査・研究をして建設案を教区総会の議案としたのである。議案は、神奈川教区が独自に建設するのは困難であるので、ハード面は企業の取り組みとし、ソフト面で担うと言うものである。これにはいろいろな議論が出て、かなりの時を経ることになる。それで、これ以上議論することは無駄の時間でもあり、有志の取り組みとしたのであった。それにより1998年10月30日に開設記念礼拝をもって始められたのである。施設の名称を「神の庭・サンフォーレ」とし、有志の取り組みは「支える会」としたのである。「支える会」として主事を選任し、利用者の牧会的な勤めを担ったのである。その「支える会」の委員長は蒔田教会の今橋朗牧師であった。先生にはご召天になられるまで委員長を担ってくださったのである。後任の委員長を選任することで、結局、この取り組みを立ち上げた一人の私が委員長に選任されたのである。委員長に選任されてから10年以上も経ているが、私の責任において、この取り組みを終わりとすることで、責任を果たしたとの思いを持っている。「支える会」としても、月に二回の礼拝をささげている。その他、ポランティアの皆さんが訪問されては、利用者の皆さんと交わっておられた。ところが2020年から発生したコロナの感染予防が強化されるようになり、礼拝も自粛、ボランティアも然りで、「支える会」としての活動ができなくなっている。そして、最近ではキリスト者の利用者は減少しており、今後の活動も困難になっていたのである。そこで、2022年12月もって、この取り組みを終えることにしたのである。
この12月をもって終わりとした取り組みは「シルバさん家族を支援する会」である。スリランカ人のシルバさんと出会うのは、二人のお子さんが順次、教会の幼稚園に入園したからである。外国人が日本で暮らしていて、幼稚園に入園するのはかなり困難のようであった。それで減免措置を取りながら受け入れてあげていたのである。そのシルバさん家族が滞在ビザのないまま日本で生活していることを知るのは後日なのである。シルバさんが勤めていた会社に入管が入り、ビザを持たない人は不法就労者であり、働くことができはなくなる。そして、会社の寮に住んでいたが、出なければならなくなる。その様な困難な状況になって、私が彼らの仮滞在保証人になったのである。そして、教会は別館があるので、そこに住んでもらうことにしたのである。難民申請は入管でも裁判でも却下されてきた。この度、入管はシルバさん夫婦がスリランカに帰れば、成人している子どもたちには滞在ビザを与えると示したのである。シルバさん夫婦はその提示を受託し、10月にスリランカに帰国する。二人の子どもたちには滞在ビザがおりたので、「支援する会」の活動を終わりとしたのであった。2008年からの取り組みであった。この取り組みを導いたのは、神様であると示されている。

神の庭・サンフォーレのたたずまい。今は幻となり。
高齢者施設で礼拝をささげつつ。

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